「建設現場の生産性を2025年までに20%向上させる」
政府の目標である。業界は何をする。
日経産業新聞の連載に注目
建設業の生産性向上について、日経産業新聞が特集連載記事を掲載しています。ずばり、
「建設業の生産性向上」
ゼネコン各社が進めている、さまざまな技術開発を紹介しています。
連載は途中ですが、2017年6月16日、19日、20日に掲載されています。
日経産業新聞は、日本経済新聞社が発行する新聞のひとつです。日本経済新聞よりも、技術や先端的な研究に関する記事が多いので、技術屋には楽しめる新聞です。
それでは、本文は紙面を参照していただくことにして、各社の特徴をかいつまんで見てみましょう。
ゼネコンの技術開発てんこもり
記事で紹介されている開発中の技術を列挙してみると、こんな感じ。
- 竹中工務店 人に自動追従する資機材運搬用ロボット台車「かもーん」
- 大成建設 建設現場向けのお掃除ロボット
- 鹿島 溶接ロボット
- 大林組 内装工事の進捗をカメラ画像から判定する人工知能(AI)
- 大成建設 盛り土を固めるためのAIを活用した無人化施工システム
- 清水建設 地中の水道管やガス管をタブレットに映し出すARシステム
- 三井住友建設や大林組もARの活用を始めた
なになに、ロボット、無人化、人工知能、AR。
いま世間の話題をさらっているキーワードが満載です。
開発着手したものも、実運用に使い始めたものもありますが、なかなか面白い成果が期待できますね。
掲載はまだ終わっていません。次にどんなネタが紹介されるのか、楽しみです。
教養を高めて、R&D部門へGO
ロボットの開発には、機構、制御などの機械系の知識、ソフトウェアの知識、現場の運用についての知識が必要です。人工知能の開発に携わるには、それがディープラーニングなら、ニューラルネットワークやその他の離散数学、非線型代数などの勉強が欠かせません。ARは、いまはかなりツールが充実してきていますが、基礎的な教養として、コンピュータグラフィックスの基礎や、視野と焦点距離の関係のような光学に関する知識があるといいでしょう。
ひとつひとつの知識は、将来の建設業にどのようにつながっていくのか、見えないかもしれませんが、それらの知識が化学反応を起こすと、いろんな応用ができるんです。
そういうものに興味をもって技術開発を、ぐぐぐぐーっと進める意志があるなら、研究開発部門への異動を願い出ましょう。
みなさんの新しい発想が、新聞紙上で紹介されるのを楽しみにしてますよ。