マリオットホテルが26階建て高層ホテルをニューヨークのど真ん中で、たった90日で完成させるって、ホント?

そんな噂を聞いて、マリオットホテルのホームページをチェックしてみました。

どんなホテルを作るって?

まず、マリオットのホームページ、その他の情報を整理しましょう。

建物の高さは、360フィート(109メートル)、26階建て、客室168室の大型ホテル「AC Hotel New York NoMad」です。 ニューヨーク6番街、29thストリートと30thストリートの間、ペンシルベニア駅の近くに立つ高層ホテルということです。 これを、90日で建設するとのことです。

建設費は、6,500万ドル(約70億円)です。

1階はエントランスですが、3階がロビーになっていて、3~4階がには、ライブラリ、ラウンジ、テラスなどのアメニティ施設があります。5階から22階までが一般の客室フロア(基準階)で、各階に8室が配置されています。図面はありませんでしたが、23階から上にも24室分の客室フロアがあることを考えると、上の4フロアは6室構成でしょう。屋上にはルーフトップ・バーも設けられるようです。

マリオットグループは、2014年にモジュール建設手法のリサーチに着手し、これまでにも低層のホテルを建設してきたようです。今回のホテルは、これまでになく、高層のビルです。「世界一高い、モジュールホテル」を謳っています。

敷地はこんな感じ

両側をビルに挟まれた、結構せまい敷地です。奥はよその土地なので、接している道路はこっちだけ。しかも、マリオットのホームページに掲載されているホテルの完成イメージを見ると、敷地いっぱいに建てられるようなので、施工はとても大変そうです。

新しいホテルの建つ敷地(Googleマップより)

そこで、超短工期を目指す施工法として、モジュールを利用した工程計画を立てたようです。そのほかにも、廃棄物と騒音の削減も目的のようです。

現場に搬入される客室の「モジュール」は、内装・外装とも完全に仕上げられています。ホテルの屋上と屋上のバーも同様にモジュールを組み合わせて作られる予定です。レストランやロビーは、在来工法で施工されます。

つまり、低層部のレストランやロビーなどの部分を在来工法で施工している間に、工場で客室モジュールを製作するという、並列工程で短工期を図っているわけです。うまい考え方ですね。

この客室モジュールは ポーランドの工場で製作されると報じているサイトがあります。

究極の客室モジュール

客室モジュールには、建築要素だけでなく、ベッド、シーツ、枕、フローリング、トイレタリーまで備え付けておく予定だとか。(本当?)

いっそのこと、宿泊客が泊っている状態で据え付けてはいかがでしょうか。

(排水管がつながっていないから、大変なことになりそうですが)

設計者は、Danny Forster & Architecture。設計事務所のウェブサイトはかっこいいですよ。モジュールの試作の様子も見ることができます。

さて、このホテルのオープンは、2020年の後半です。施工中にニューヨークに行く機会のある方は、見ておくといいでしょう。

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