ゼネコンの役員報酬-スーパーゼネコン大成建設のひとり勝ち!

スーパーゼネコン4社のうちでは、唯一、役員報酬を大幅に伸ばした大成建設。

取締役の役員報酬

有価証券報告書の「取締役及び監査役の報酬等」の表から「取締役(社外取締役を除く)」の部分を転記します。

まず、平成29年3月期(平成28年4月~平成29年3月)では、

報酬等の総額 556(百万円)、対象となる役員の員数 8(人)

です。つまり、平均すると一人あたり、6,950万円となります。

スーパーゼネコン4社で唯一、大幅増!

平成30年3月期(平成29年4月~平成30年3月)の有価証券報告書を見て、驚きました。

報酬等の総額 654(百万円)、対象となる役員の員数 8(人)

ほかのゼネコンと比較するために、社内取締役に限定しています。平均すると一人あたり、8,175万円となります。

昨年比18%増ということです。ほかのスーパーゼネコンが役員報酬平均額を軒並み大幅に減少させているのとは対照的です。

1億円を超える報酬を受けていたのは、山内会長が1億1300万円、村田社長が1億1100万円です。

会長、社長の報酬は昨年、両者とも1億300万円でしたから、1割ほど増額されていますね。

1億円を超えるのが、この両名だけですから、社内取締役の残り6名で4億3000万円を分けていることになります。つまり、1億円を超えない社内取締役6名の平均額は、7,166万円ということです。

まあ、数字を弄りまわしたところで、私の収入に近づく気配は全く感じられません。

大成建設の最近の動き

大成建設といえば、言わずと知れた、新国立競技場の施工者です。旧国立競技場の元施工者ですから、かなり無理して受注したんじゃないでしょうか。現場は超多忙だと思います。2017年の夏には、若い監督が過労自殺をして、話題にもなりました。それでも、2018年(平成30年)3月期の決算には、この瞬間的なイメージ低下は影響しなかったようです。

むしろ、国を挙げてのプロジェクトが注目され、また、リニア中央新幹線の談合事案では無罪を主張していますから、現時点では財務上は悪くないということでしょうか。

ちょっと遡りますが、2016年11月に起きた博多駅近くの道路陥没事故についても、2017年3月期には反映させていなかったと、あるサイトに書いてありましたから、これが2018年3月期に影響してもよさそうなものですが、これも(少なくとも役員報酬には)影響しなかったのでしょうか。

(きちんと有価証券報告書を読まずに、下世話にも他人の給料だけを見ています。。。)

大成建設は技術開発についても頻繁にメディアに発表していますね。

(ほんとうは、そういう技術的なものを取り上げて、面白い技術を報告していくべきなのですが。。。)

とりあえず、スーパーゼネコン4社の役員報酬を、遅ればせながら、フォローしたので、これからは、きちんと技術の話を書いていきます。