建築を勉強していても、伝統木造に接する機会はほとんどない。実際に見て、触って、納得したければ、竹中大工道具館がベスト
建築学科の木造教育
建築学科で勉強しても、伝統木造建築について詳しく学ぶ機会はあまりないでしょう。
もちろん、木材の性質や木構造についてカリキュラムに含めている大学は多いと思います。それでも、伝統木造建築といえば建築史のなかで、建築様式の種類を覚えていった記憶はありますが、どのように作るかということはあまり(というか全く)記憶がありません。
規矩術なんて、いまの若い建築学習者にとっても、詳しく知ると面白そうなんですけどね。
ノコの使い方を身につけるのは難しいとしても、差金(曲尺)の使い方とか、部品の加工のしかたとか、面白いですよ。
NHKスペシャルなどで、伝統建築物の改修工事ネタが放送されたりするときは、詳しく知るチャンスとばかりに見るようにしています。
でも、やっぱり、テレビって受け身。棟梁の言っていることを肌で感じるためには、本物を見てみたいですね。
そんな、いい教材のひとつが竹中大工道具館です。
どんな展示があるのかは、本家のサイトをご覧ください。
新幹線の待ち時間にゴー!
場所は、東海道新幹線の新神戸駅のすぐ近く。歩いて5分。
神戸に出張したとき、打ち合わせは3時に終わらせて、5時の新幹線に乗るまでの間にでも、ぶらりとするといいでしょう。
ついつい長居してしまいそうになるので、自制心の弱いひとは、あらかじめ時間に余裕をもっていきましょう。
見どころはたくさんありますが、私が気に入ったのは久美子です。
もとい、組子です。
組子細工の障子があります。
最初、展示品の近くで見ていて、
「ほう、細かい、いい仕事をしてますな。ひとつの障子に、いろんなパターンの組子を組み合わせているようですな。ほうほう。」
と思っていたのですが、ふと全体を見渡したとき、障子全体がひとつの絵になっていることに気づいて、
「はぅぅぅぅ」
と唸ってしまいました。
見る人によっては、感動のしどころが違うでしょうが、一見の価値ありです。みなさまもどうぞ、足をお運びください。
本家に代わって、ご案内
営業時間 9:30~16:30
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)
入館料 一般500円、シニア200円、大学生・高校生300円、中学生以下0円
竹中工務店の株主優待の招待券とかは、あるのかな?
もちろん、冗談です。