「巨人の肩の上に立つ」
「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外のなにものでもない」
至極名言である。新しいものを生み出そうとする人たちは、心得ておかなくてはならない。
巨人の肩
検索すると、上の格言の出典は簡単に見つかるので、ウィキペディアでもいいから読んでおくといいでしょう。役にたつかどうかは分からないけど、ちょっとカッコつけるときに使えます。
建設業における技術開発は、だいたい、ほかの分野の成果の応用から始まることが多いです。
いまの技術開発ネタはこんなものかな。
・人工知能
・施工ロボット
・ドローン利用
・iPad活用、スマートフォン活用
・BIM
・パラメトリックデザイン
・自動積算
・3Dプリンター
・音声認識
・3Dスキャナー
・VR、AR、MR
・モーションキャプチャー
・搬送自動化、クレーン自動化
・GPS、GNSS
・自動運転、マシンコントロール(MC)、マシンガイダンス(MG)
・ブロックチェーン、スマートコントラクト
・無線通信技術の応用
・MEMS利用、モニタリング技術
・生体モニタリング
・アシストスーツ、アクティブサポートスーツ
・放射能遮蔽材料
・解析、シミュレーション
等々
個々の技術開発の状況については、機会があれば、解説しますね。
興味がある分野があれば、まだまだ活躍の余地のある建設会社も選択肢ですよ。
アイデアのつくり方
さて、私たちは、これらの楽しい要素技術を見つけた時、こう考えます。
「これ、何に使えるんだろう?」
映画「2001年 宇宙の旅」のオープニングのサルです。骨をいじっているうちに、「これ武器になるじゃん!」って閃くんです。
iPadを目の前にした、建設会社の技術者も同じようなものです。
「これ、何に使えるんだろう?」
「自由に大きくしたり、小さくしたり表示できることがキモだな。」
「じゃあ、何かを表示しよう。」
「そうだ、施工図を表示させよう。」
このあたりで、アーリーアダプターがプレスリリースをします。
「あれ、カメラもついてるぞ」
「工事写真も撮ろう」
「プログラムも作れるらしいな」
「工事管理アプリを作ろう」
このあたりでも、プレスリリースをします。
問題はこのあたりから先ですね。
アイデアが尽きてきます。
エウレーカ!
ジェームス・W・ヤングを引用するまでもなく、多くのクリエイティブな人たちが同じことを言っています。
考えて考えて考えて、そしたらしばらく放っておく。それでいいのだと。
ふとした瞬間に、突然思いつくのだと。
その瞬間が自分に訪れるためには、様々なことを自分の中に叩きこんで、化学変化を起こさなくてはなりません。
「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外のなにものでもない」
組み合わせるための要素をできるだけ多く、貯め込みましょう。
技術屋も、自分の専門と関係ないことも勉強しましょう。
歴史でもいいし、経済でもいいし、文学でもいいし、自然科学でもいいし、哲学でもいいし。
技術屋は(ほかの仕事もそうですが)、一生勉強ですよ。覚悟してください。