昔のBIMの備忘録(2) 中国におけるBIM動向(ただし2012年)

古い資料を整理していて見つけた資料をご提供します。今回は中国。

JBIM Fall 2012 より

  • 2010年ごろからBIMに関する話題が盛り上がり始めたが、3Dテクノロジーを使った最初のプロジェクトは、北京オリンピック(2008)に向けたものであった。複雑な形状やテクスチャは3Dツールなしには実現できなかった。タイトなスケジュール、発注者/政府による頻繁なデザイン変更のため、BIMを実用化する余裕はあまりなかったが、それでもBIM利用のきっかけにはなった。その後、上海タワープロジェクトでは、発注者が施工者に対してBIMを使うことを要求した。同様に、ディベロッパーSOHO ChinaがBIMを使って、象徴的な建物をいくつか建設した。発注者はBIMの効果を明確に認識しないまま興味を持ち、BIMを設計・施工の両面で使用することになる。※上海タワーは、設計はGensler、建設は「上海市場に上場している陸家嘴金融貿易区開発(Lujiazui Finance and Trade Zone Development)や上海市系の複合企業の上海城投(Shanghai Chengtou)、中国最大の建設企業である上海健工(Shanghai Construction Group)など、国営企業3社による合弁企業が手がける」とのこと。
  • 2012年に中国政府は、「第12次五か年計画」に、BIMに関する課題を盛り込んだ。2012年初頭、住宅・都市農村建設部はBIM関連のナショナル・スタンダード・プログラムをスタートさせた。これには、研究機関、設計事務所、施工会社、ソフトウェアベンダー、大学が参加し、2013年中盤までに成果を出すとしている。いくつかの地方自治体でも、BIMプロジェクトや人材育成への支援を開始した。
  • BIMの授業を最初に提供した学校は、北京にある小さな学校で、2007年から教育を開始し、最初の学生はすでに卒業している。以降、他の学校でも開講された。2012年には、BIMに関する修士課程を開始したところもある。
  • BIMツールが使われるようになってはいるが、まだBIMの導入をためらう企業は多い。その理由は、中国の基準に準拠していないことと、用語やヘルプファイルの翻訳が不十分なためである。
  • buildingSMARTの2014年の幹事会は中国で開催される。

イギリスについては、こちら。

先にも書きましたが、そのうち、最近の海外動向なども調べたいと思います。

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